「一歩遅かったですな……拙がいたにも関わらず、ベティ殿の勝手を許してしまい誠に申し訳ありませぬ……あの通り、彼女はなかなかに素早く……拙の目にもなかなか」
一方、静のほうも汗を浮かべこころなしか無念そうな表情を浮かべていた。
「さあ、ベティ殿。歓待の意も結構にございますが、次に謝罪を。客人に背後から襲いかかるのは、とても接客とは申せませぬゆえ」
かたやフィンはというと、カウンターの向こう側で額を押さえながら汗を浮かべていた。
「ベティ……初手の力加減は気をつけてくだサイ……それで一体、何百人のお客サマを病院送りにしてきたカ……」
嘘か真か微妙に判断に困るラインであった。
「彼はメーベルさんデス、しっかり自己紹介するデスヨ~ベティ?」