「に・し・て・も~……」
「ふ~~~~ん……?♡」
どこかしっとりしていた様子はどこへやら。
『忘れてくれ』と発言を撤回するヴルームを前にして、一転してカチャリの表情が意地悪く変化する。
「案外カワイイところあるんですね、ヴルームご主人様?♡」
スマホで口元を隠しながら、からかうように上目遣いにヴルームの顔を覗き込む。
「確かに、このカチャリちゃんのおまじないで病院送りにしてやったご主人様は数知れないけれど……」
「ま、安心しなさいよ。店の外で会ったりするご主人様はいないし」
「あ……でもコーディは別ね。アイツお金の匂いするのよ」
「儲け話見つけたらアタシに教えろって言いつけてあるから、その時はアンタも付き合いなさい」
「それに……アンタはアタシの”共犯者”でしょ。……特別扱いされてる自覚は持ってていいわ」
(胸さえ見てなければね。スケベ)
ジト目。彼の視線はバレバレであった。