「……」
ピュアという単語に対する異常なまでの思考時間に対して、特異性を感じ取る。恐らく単語の意味合いをそもそも知識として備えていない事を考慮して、どう説明すべきかと悩んでいたところ
「醤油で美味いて……ツマのことか?」
予測ではあるものの、最早説明さえ困難である認識が飛び交ったため、一旦彼女がピュアというものに触れる機会を取り消すべく、話題を変えるべきだと思考に至る。
その最中、突如出てくるワードの数々の連想ゲーム感覚に、眉を数度動かした。
「元気一杯だな、君は。焼き鳥屋に行くのは構わないけれど、初対面である男に対してその招待の仕方は聊か距離感が近いと思うんだが」
「……君のキャラではあるか……ダイナーで焼き鳥の提供は抑々として存在し得ないかな?此処でチキンのメニューを取り入れるのであれば、他店に赴かずともパーティが出来ると思うぞ」
ベティの溌溂さに押され気味故か、ところどころ歯切れの悪い返答が続く。ただそれは嫌悪的要素は含んでおらず、彼女の元気さが故にそれに合わせようという努力は垣間見えた。
「ね~~~!! 私は私でいいですよね!! わ~~誰かに『ベティでいい』って言ってもらえると嬉しい!!大発見です!!!!」
むふー!!と、みなぎる自信を発散するかのように勢いよく胸を張る。
満足してふと視線を落とすと、カウンターの上で象られていた文字を見てきょとんとする。
「それでメーベルさん、さっきから私から出た変なの拾って何をしてるんですk……ピュ…………?」
思考がフリーズしたかのように動きを止め、頭の中の引き出しを一生懸命開けまくっていた。そうしてベティが思考を限界まで練り上げて絞り出した言葉が―――
「………………ぁ゛……しょ、醤油つけると美味しいやつ……?」
――――。
「まあいいや!!!!!(無敵) え!!青色好きなの~~~!? わーいいよね青色!!メーベルさんに似合ってます!!!」
「じゃあ書いてあげよ~っと―――へ、お空を見上げた時!?(一転攻勢)わ~鳥さん飛んでますよね~空って!!(スイッチ)焼き鳥食べたいな~(パなし)今度焼き鳥屋さんいきませんか!?(起き攻め)」